Reused textile rug for living

遡ること2021年9月。住まい:京都、古民家、焼き物、ソファー風景。好きなタイプ、苦手なタイプなど添付画像をまとめられたメールでラグ依頼のお問い合わせをいただき、今回のラグ製作が始まりました。

お会いしたこともなくメールでのやり取りですがどこか古くからの友人?と思わせてくださる方Yさんです。翌、年明けから予想もしていなかったコロナ禍が押し寄せ、予定してくださっていたアトリエにお越しくださる機会が遠のきました。ラグはゆっくり待つことも全然構わないし、それも楽しみだとおっしゃってくださいました。

サンプル編みや色サンプル、デザイン案を郵送し、そしてお返事のメールでは京都の風景や美味しい品を添えてくださったり、こんなやり取りを私はとても楽しみました。このように接してくださるYさんの人柄は思いやりのかたまりだと思う。

何度もメールのやり取りは続き、その後長引くコロナ禍でしたが落ち着いてきたときにアトリエにお越しくださいました。やっと会えた嬉しさは今でも忘れられない光景です。どこか再会のようで、はじめましての挨拶は少しくすぐったく近況のお話は止まらず、本題のラグ打ち合わせをはじめます。じっくり現物の素材、色をお選びいただきデザインの提案を改めてお送りする約束をしてやっと取り掛かれる安堵とワクワク感が胸をいっぱいにしました。

Yさんの好きなタイプをもっと膨らませ、見たことがないものを私も見たいとデザインに取り組みました。




size:1930×1000mm

color :off white, cream, pink, yellow, beige, khaki,choral pink,light gray,ice blue (9colors)

古民家生活のお話、好きな焼き物、器のこと、共通の友人がいることが後から判明しどこか分かり合える感覚はこうしたことが重なり合ったのかもしれません。それ以上にYさんが京都と名古屋、岐阜を軽々と動いて、人の心まで動かすのだから行動力を見習いたいと教えてもらいました。

家に帰って明るく迎えてくれるものとしてセレクトされた「色」毎日眺めて触れていただき時を重ねていろんな感情を含むものになっていってくれたら嬉しいです。

ごろんと寝っ転がれるサイズ、お家時間が豊かになりますように。


約2年弱を経て大きなラグができました。お待ちくださったYさん。撮影時はこれまでの時間と暮らしの中でどんな風にラグを添えていただけるのか妄想を膨らませたり、感謝の気持ちでいっぱいになりました。


4月は新生活スタートの時期、これほど期待と不安が入り混じることはないでしょう。長らく引っ越しをしてない私はますます引っ越し願望が高まってきています。生活の冒険に出かけてみよう。新しい風景を作ってみよう。人生という旅の中で空間は宝物に囲まれるほうがいいに決まってる。ラグも宝物と言っていただけると嬉しいです。そう言っていただける物つくりをしていきたいとやはり思った。