Remake - トレンチコート -






高密度コットンカツラギ素材、シルエットやディテールはトラディショナルでありながら
大きなスナップボタンがアクセントになったトレンチコートです。
(画像 : 上)

今回のご依頼内容は身頃のサイズ出しと着丈伸ばしの2点となります。
お直し各箇所のサイズ出しは大きく、シルエットを大幅にチェンジさせていきます。

-サイズ内容-
⚫︎身頃は左右8cm、ぐるりで16cm出し
⚫︎着丈は10cm出し

別布を組み合わせてサイズ出しをしていきます。
ベージュカラーはとてもデリケートな色の一つ、赤みのあるベージュから、黄色みを感じさせるもの、カーキを感じさせるものに加えて、白っぽい、グレーっぽいなど様々なベージュがあります。
今回は元生地のベージュカラーに合わせるのではなく、新しい色の組み合わせをご提案させていただきました。
サイズ出しの大きさ=(イコール)配色デザイン。
新たなコートへ、配色デザインで変えていきます。
別布生地は厚み張りのバランスが取れる様に帆布11号、カラーはナチュラルな生成りをセレクトいたしました。

別布はほぼ直線のシンプルな構成で各パーツに縫い合わせをし希望のサイズを実現します。
味付けの仕上げはステッチワークを加えていきます。
コントラストが効いた身頃配色へのステッチ糸は全体の調和が感じられる様に、ステッチ糸色の微調整を入れ最終の仕上げとなります。

- ステッチ糸の表現 -
1:ベージュ生地合わせの糸 (画像: 左)
2:生成り生地合わせの糸 (画像 : 中)
3:生成り生地に濃度を上げた色の糸 (画像 : 右)
今回は3:のステッチ糸をセレクトしました。
ステッチ糸の色が強く出過ぎず、全く色を感じさせることもなく、微妙にステッチが柔らかく感じる様な色が味付けです。
ステッチが洋服に与える印象はとても大きく全体の雰囲気を作るディテールの一つと感じます。
仕上げステッチの存在とステッチワークはクリエーションの試みとアプローチになります。
ステッチワークは時代やブランドによっても様々です。
ワークウェアなどは機能的な面をサポートする為にステッチワークは欠かせません。
じっくり洋服を見るとステッチワークから感じられる服作りの愛情と奥深さが伝わります。
時にはユーモアもあり!ステッチワークによる表現の幅広さは驚きです。

ステッチワークだけで印象を変えてみるリメイクも楽しそうです。
後日ご紹介させていただきますね。

どうぞ参考にしてみてください。









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