Remaking a Shoulder Bag from a Kimono

「色がとても素敵だから、何かにリメイクしたい」とお母様のお着物をお持ちくださいました。良いタイミングでご依頼主より以前からお借りしている本「日本の配色」を手元に置いていましたので、早速お持ちいただいた着物の色名を調べてみました。

ー浅葱色(あさぎいろ)Turquoise blueー 浅い葱(ねぎ)の色に似ていることろから浅葱といわれ、藍染の薄い青色の代表的な色名。

抑えられた色調、日本の伝統色の色名からは、デリケートな色の違いを表す色名が沢山あります。日本人は配色の組み合わせに微妙な感覚を持っていた。「やわらかい色彩」「かたい色彩」と名付けられるあたりも色彩感覚には独自性の特徴があります。「この色目がとても素敵だから」と魅了されたのも、理由はきっとこういう独自の感覚なのかなと感じました。


現代では着物を着たり、普段近くで見たりする機会がめっきり少なくなった事。先日別の友人とは、とても奥深い着物文化が戦後に急激に廃れたことなどの会話をしたばかりでした。ハッとして、私も着物を着たい、楽しみたいと思う気持ちが沸々と湧きあがりました。


今回の着物からご依頼はいくつかのプランがあり、その中の1つは「ショルダーバッグ」です。

袖の形をそのまま生かす。希望のサイズとほぼ同じという偶然も重なり、即ショルダーバッグにリメイクを始めました。袖をそのままバッグに、ショルダー部分は襟~前端布をそのままの太さで使います。ショルダーの長さは自転車に乗って邪魔にならない、腰にカバンが収まる位置を設定。機能面には内ポケットを加えました。携帯と財布用です。取り出しやすさは外せません。

全て直線で構成された着物のその良さを生かす。絹の自然な光沢、滑らかな落ち感、そして魅力的な色。ミニマムでコンテンポラリーなショルダーバッグに仕上がりました。日本の美を現代に映していけたら、リメイクの楽しみがもっと増えてきそうです。

夏の青空に都会の中で目を引く色目、人混みの中でも自分らしく駆け抜けていける!気分です。

リメイクはとても気軽にお試しいただけます

ぜひ参考にしてみてください。

Thank you  T.F


atelier rei

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